リトルカブキャブレターのオーバーホール

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私のリトルカブ、寒い時期には、エンジン始動後、アクセルを開くとエンストすることがありました。

また、ガソリンの染み出しがあるのか、キャブレターの繋ぎ目の変色がありました。

そのため、いつかキャブレターの分解清掃やガスケット・Oリング、フィルターの交換をしようかなと思っていました。

キャブレターのつなぎ目に変色あり
キャブレターのつなぎ目に変色あり

今回、お盆休みで時間があったので、オーバーホールしてみました。そのときの状況を記事にしたいと思います。

キャブレターの取り外し

私のリトルカブは、排ガス規制対応後の型式で、キャブヒーター(下の写真の中央あたりの電極みたいな部分)やブローバイガスホースがあるので、キャブヒーターのコネクターを外したり、エアクリーナーから出ているブローバイガスホースとオイルセパレーターを外す必要があります。

(参考)ブローバイガスホースのオイルセパレーター修理の記事

リトルカブのブローバイガスセパレータの交換
※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。 以前、ブローバイガス還元装置のセパレータのホース差込部が折れていたことを記事に書きました。 注文していたセパレータが届いたので、交換しました。 セパレータはこれです。 ビニールテープで留めて...

下の写真は、エアクリーナーとキャブレターのつなぎ部分のバンドを緩めて、エアクリーナーを抜いて、チョークのワイヤーを取り外したところです。

キャブヒーターコネクターやチョークワイヤーを取り外して、エアクリーナーをキャブレターから引き抜いたところ
キャブヒーターコネクターやチョークワイヤーを取り外して、エアクリーナーをキャブレターから引き抜いたところ

キャブレター内部に溜まったガソリンを抜くために、ドレンボルト(写真中段あたり左寄りのマイナスネジ)を緩めて、エンジン下部に伸びたドレンホースから容器で受けておいて抜きとります。(写真撮っていませんでした・・・)

中央の左上あたりのマイナスネジがキャブレター内のガソリンを抜くドレンボルト
中央の左上あたりのマイナスネジがキャブレター内のガソリンを抜くドレンボルト

以前見たYouTubeの解説動画では、燃料コックを外す前に燃料ホースをクランプで挟んで燃料が出てこないようにした、などの説明もあったので、燃料コックをOFFにしただけでちゃんと止まっているのか不安でしたが、少しずつ緩めてみて出てこないか確認したところ、燃料コックで止まっているのが確認できたので、クランプなしで外すことができました。

燃料コックをOFFにして燃料コックを固定しているネジを緩めて燃料コックの機能確認
燃料コックをOFFにして燃料コックを固定しているネジを緩めて燃料コックの機能確認
燃料ホース(ONとRES)をクランプすることなく燃料コック取り外し完了
燃料ホース(ONとRES)をクランプすることなく燃料コック取り外し完了
エアクリーナー(今回は分解せず。手前に伸びているのがブローバイガスホース)
エアクリーナー(今回は分解せず。手前に伸びているのがブローバイガスホース)

下の写真のキャブレター上部から右に伸びているホースはキャブレターフロート室の内部を大気圧に開放するためにあるホースとのことで、車体右側からエンジン近くの車体の中に差し込んでありました。

キャブレター上部から右に伸びているフロート室を大気圧に開放するためにあるホース
キャブレター上部から右に伸びているフロート室を大気圧に開放するためにあるホース
車体右側からエンジン近くのフレーム内に差し込んであるフロート室からのホース
車体右側からエンジン近くのフレーム内に差し込んであるフロート室からのホース

キャブレター上部から垂直に入っているアクセル(スロットル)のワイヤーのキャップを緩めて取り外します。

スロットルワイヤーの取り外し
スロットルワイヤーの取り外し
スロットルバルブと差し込んで固定してあるジェットニードル
スロットルバルブと差し込んで固定してあるジェットニードル

マニホールドのボルトを外せば、キャブレターが外れます。

インテークマニホールドのボルト取り外し
インテークマニホールドのボルト取り外し

キャブレターの取り外しができました。

取り外したキャブレター
取り外したキャブレター
キャブレターの上下つなぎ目の変色
取り外したキャブレター。改めて見てみるとキャブレターの上下つなぎ目の変色がひどいですね。

キャブレターの分解清掃

キャブレターのオーバーホールには、新しいガスケット類が必要です。私は次のものを購入しました。

ホンダ 純正 バイク 部品 スーパーカブ キャブレターガスケット 16010-141-305 ダックス モンキーR

KURE(呉工業) クリーナーキャブ (420ml) キャブレタークリーナー [ 品番 ] 1014 [HTRC2.1]

ジェットニードルは、スプリングを縮めて取り外します。

ジェットニードルとニードルの長さ調節のためのクリップ
ジェットニードルとニードルの長さ調節のためのクリップ

フロート室内部は少し汚れが溜まっていました。

フロート室内部の汚れ付着状況
フロート室内部の汚れ付着状況
写真中央は燃料コックがついていたところで燃料の入口
黄色くなっているフロート(新品は白っぽいと思います)

下の写真の中央の吸い込み口のような部分がメインジェット(ざっくり言うと走行時の燃料吸い込み口、アクセルによってジェットニードルの差し込みが調節される)、その右隣りがスロー(パイロット)ジェット(アイドリング時の燃料吸い込み)

キャブレターの中心部にあるのがメインジェット、右隣にあるのがスロー(パイロット)ジェット
キャブレターの中心部にあるのがメインジェット、右隣にあるのがスロー(パイロット)ジェット

燃料フィルターの下のフタの部分に汚れが溜まっていました。

燃料フィルターの下のフタの部分に溜まった汚れ
燃料フィルターの下のフタの部分に溜まった汚れ
フタを開けると見える燃料フィルター
フタを開けると見える燃料フィルター
ニードルジェット(メインジェットの奥に入っている)
ニードルジェット(メインジェットの奥に入っている)

下の写真のスロー(パイロット)ジェットは汚れが付着していました。

スロー(パイロット)ジェット
スロー(パイロット)ジェット

メインジェットは短いんですね。ニードルジェットに直列にねじ込まれていました。

ガスケット・Oリングなどのゴム部品を外して、メインジェット、スロージェットなど金属部品をキャブレタークリーナーで掃除します。

金属製のトレーに入れてしばらく浸してジェットの詰まりがあれば取り除きます。

下の写真は清掃後のスロージェットですが、横向きの穴はきれいに向こう側が見えます。縦に貫通する穴は明るい方を見て覗いてみても光が見えませんでした。

清掃後のスロージェット
清掃後のスロージェット

ジェットの小さな穴が詰まっていた時は、電気コードの芯線のようない細くて柔らかいものなら使えるそうです。固い針金を突っ込むと傷や変形で機能を果たさなくなるので注意が必要です。

電気コードの芯線なら細くてやわらかいので、ジェットを傷めずに掃除できそうです。
スロージェットの掃除に使った電気コードの芯線

スロージェットの中心を貫通する穴は、詰まっているのか、極細のためか、明るい方に向けて覗いて見ても光が見えませんでした。コードの芯線を通してみると、通りましたが、明るい方に向けて覗き込んでも光は見えないんですが、LEDライトの光を当ててみると光が見えました!

スロージェットの中心の穴は貫通
スロージェットの中心の穴は貫通

キャブレターの組み立て

ガスケットのセットに燃料フィルターも入っていますので、交換します。

燃料フィルター(新品)
キャブレター組み立て完了
キャブレター組み立て完了

最後にキャブレターを組み込んで、燃料コックをONにして、漏れの有無を確認しました。

キャブレター組み込み完了
キャブレター組み込み完了
キャブレターの燃料漏れなし確認
キャブレターの燃料漏れなし確認
リトルカブ試運転
いつものコースで試運転 快調です

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